糖尿病・生活習慣病・合併症

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- 糖尿病・生活習慣病・合併症 -

 top pageへ>糖尿病      糖尿病(生活習慣病)・網膜症、腎症、末梢神経障害などの合併症・・・

     エネルギー源として欠かせないブドウ糖(血糖)は、必要不可欠なものですが、この血糖をエネルギー源と

     して、働かせるために膵臓で分泌されるインスリンというホルモンの働きが欠かせません。インスリンの働き

     が低下して起きるのが糖尿病という病気です。血糖の恒常性もご覧下さい。


  
   糖尿病という病気には2種類

     糖尿病という病気にはインスリン依存型(T型)とインスリン非依存型(U型)(全体の95%)の2種類が

     あります。

     その他原疾患がある二次性糖尿病もあります。(病気や薬が原因でインスリン不足になるもの)

 
    ここでは成人のかかりやすいインスリン非依存型に付いて御説明いたします。


  
   糖尿病という病気で怖いのは合併症

     慢性合併症として特有なものは、
糖尿病性網膜症糖尿病性腎症糖尿病性神経障害などです。

     慢性合併症として特有ではないが頻度の高い
白内障皮膚病変(下肢などの壊疽)、動脈硬化など、その他

 
    歯周病貧血肺結核脳梗塞心筋梗塞、下肢壊疽など糖尿病から派生し易いものがあります。


     糖尿病という病気の発症因子は遺伝、過食、運動不足などと療法

     発病には遺伝、肥満、過食、高脂肪食、運動不足、ストレスなどが大きく影響します。そのため、生活習慣

     病の一つとされます。

     発病前、発病期の肥満は80%の人に確認されます。発病は一般には40歳代中盤から60歳代くらいで、

     緩やかに進行します。若年者も確認されます。

     (ダイエットなどで20代、30代の女性が痩せすぎ故の低体重児出産が増加しています。その子供は将来、

     糖尿病や高血圧などの生活習慣病になりやすいというデータもあります。)

     治療法は食事療法、運動療法、薬物療法の3つです。まずは食事療法と運動療法が中心となります。





◎こちらに掲載させて頂いておりました以下の糖尿病関連追加情報は整理ポストに移動させて頂いております。
*糖尿病合併高血圧 *欧州で承認された「リラグルチド」 *糖尿病と腹部膨満感 *糖尿病と認知症・動脈硬化・癌 *インスリン離脱 *筋肉と ブドウ糖 *糖尿病の運動療法 * ベータ細胞 *加齢と糖尿病 *糖尿病と足回り *BOT治療 *妊娠中の糖尿病 *糖尿病放置 *


     * 低血糖;低血糖の症状の主なものは、空腹感に伴う手足の震え、脱力感、眩暈、冷や汗、動悸、頭痛な

     どがあります。これらの症状に気付いたときには直ちに砂糖を10〜20g、或いはブドウ糖10g、なければ

     糖質を含むジュース類や清涼飲料水を飲む様に対応し、 これらに備えていつも10g入りのスティックシュ

     ガーを 2本程度携帯するのが良いと勧められております。 低血糖は血糖値が低くなりすぎた状態であり、

     食事の量が十分でなかったり、 時間通りに摂れなかった時や、激しい運動をした時などに起こります。 ご

     心配な場合には、適時、ビスケットやクラッカー・果物などを少しつまむだけでも備えになります。




     * ピオグリタゾン塩酸塩含有製剤;フランスで行われた疫学研究で、糖尿病治療薬ピオグリタゾンに膀胱癌

     のリスクを指摘する発表がなされました。 FDAではこの発表を受けて「1年以上使用した場合に、膀胱癌の

     リスク上昇が懸念される」と声明を発表、フランス・ドイツでは新規処方の中止を勧告しました。 日本の厚生

     労働省では、 膀胱癌患者への使用を控える様に決定し 、更に使用中の患者には 定期的な尿検査などで、

     癌の症状が出ないかを確認する事を指示しました。 現時点ではピオグリタゾン服用中の場合、自己判断で

     服薬を中止しない様にする事、膀胱癌の心配な場合には、医師に相談する事が勧められています。






     糖尿病関連検査値・基準値   (脂質検査の意味もご覧下さい)(糖代謝関連検査の意味もご覧下さい

     尿比重尿蛋白尿糖尿ケトン体ヘマトクリット血清カリウムコリンエステラーゼ総コレステロール

     HDL-コレステロールLDL-コレステロールエストロゲン血糖・グルコースインスリン中性脂肪
HbA1c


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       - 胃の裏側にある15cmほどの膵臓 -


 
腸での消化を助ける膵液をつくる臓器で、その膵液には

 蛋白質を分解するトリプシン、澱粉を分解するアミラーゼ、

 脂肪を分解するリパーゼなどの消化酵素が含まれ、胆汁の

 助けを借りて、腸内の消化をスムースにおこないます。
 
 十二指腸から分泌される消化管ホルモンの刺激により

 膵臓が刺激され、膵液は分泌されます。


      -
過剰な血糖値を調節するインスリン -


 さらに膵臓のランゲルハンス島B細胞からは血糖値を調節

 するインスリンというホルモンが分泌されます。

 このインスリンがエネルギー源であるブドウ糖を消費させ

 たり、グリコーゲンとして肝臓に蓄えたりする働きがあり

 ます。即ち、インスリンの働きが血中のブドウ糖の量の調

 節をしているわけです。


 
     - 必要な血糖値を高めるグルカゴン -


 運動などで血中のブドウ糖が少なくなると膵臓のランゲル

 ハンス島A細胞からグルカゴンというホルモンが分泌され

 全身の脂肪組織の脂肪をブドウ糖に変えたり肝臓のグリコ

 ーゲンをブドウ糖に戻し、血糖値を高めて供給します。

 膵臓は相反する2つのホルモンを分泌して血糖値のバラン

 スを保つ働きをしています。

         インスリン拮抗ホルモンもご覧下さい


         - 糖尿病の病気の症状 -


 糖尿病という病気は無症状のことも多くかなりの高血糖

 でないと自覚症状は有りません。合併症も同様です。検査

 で発見される事も少なく有りませんが、自覚症状が発現し

 ないうちに血糖を正常にすることが肝要です。


 歯周病、神経痛、体重減少、疲れ易い、口渇(喉の

 渇き)、多尿、視力障害、多食、化膿傾向、性欲減退

 、月経異常、知覚障害、かゆみなどの症状も、示す

 事があります。 
 
 Memo Memo!(糖代謝)

消化吸収〜消費、貯蔵の恒常性サイクル
糖質摂取(食物) 澱粉、蔗糖、乳糖、麦芽糖
腸管 グルコース(ブドウ糖)、フルク
トース(果糖)、ガラクトースと
して消化吸収
肝臓 腸管で消化吸収されたグルコース
をグリコーゲンとして貯蔵する
グルコースを血中に放出
末梢の組織がグルコースが不足した場合グリコーゲンを変換供給する
脂肪 グルコースの取り込み過剰分は中性
脂肪として貯蔵
血糖値の恒常性が保たれる。
筋肉 グルコースをエネルギー源として利用
過剰分をグリコーゲン、蛋白質として
貯蔵
膵臓 インスリンは筋肉や脂肪組織へのグル
コース取り込みを促進する。こうして
血糖値は下がる。逆に血糖値が下がり
インスリン分泌が低下すると、肝臓で
のグルコース産生は高まり、筋肉や脂
肪組織へのグルコース取り込みは
低下し、血糖値は上昇する。
糖代謝関連ホルモン
膵臓 グルカゴン 血糖値を上昇させる
副腎髄質 アドレナリン、ノルアドレナリン 血糖値を上昇させる
副腎皮質 糖質コルチコイド 血糖値を上昇させる
下垂体 副腎皮質刺激ホルモン、成長ホルモン 血糖値を上昇させる
甲状腺 甲状腺ホルモン 血糖値を上昇させる
膵臓 インスリン 血糖値を下降させる
インスリンの分泌低下やインスリンの作用がブロックされると末梢組織はグルコースの適切な利用や過剰分を貯蔵できない結果、血中グルコースが高くなり糖尿病などを発症する。血糖値が低下すれば肝臓に貯蔵されたグリコーゲンやグルコースの代謝で産生された乳酸、ピルビン酸、アミノ酸、グリセロールから、グルコース6リン酸を経てグルコースに変換される。血糖値を上昇させるホルモンは肝臓、末梢組織、膵臓などに作用してグルコースの合成促進、末梢組織のグルコース取り込み抑制、脂肪分解促進、インスリン分泌抑制などで血糖値を上昇させる。
インスリンインスリン拮抗ホルモンもご覧下さい
低血糖、高血糖に伴う症候等
低血糖 原因/
食後低血糖、空腹時低血糖、インスリノーマ、肝癌、劇症肝炎
震え、不安感、空腹感、発汗、動悸、頭痛、目のかすみ、複視、傾眠、錯乱、麻痺、痙攣、意識低下、昏睡
高血糖 原因/
糖尿病、クッシング症候群、巨人症、末端肥大症、褐色細胞腫、甲状腺機能亢進症
糖代謝関連検査の意味
血糖値 糖尿病診断検査、血糖値は低すぎれば生命にかかわり、高すぎると糖尿病を発症する。血糖値が170mg/dl位になってくると尿糖として現れる(糖排泄閾値)。
しかし糖尿病性腎症などの様に血糖値が正常でも尿糖が確認される場合もある。空腹時血糖値が140mg/dl以上、75gグルコース負荷試験2時間後の200mg/dl以上の場合は糖尿病の可能性が大。
ヘモグロビンA1c
A1(HBA1c.HBA1)
ヘモグロビンと血糖が結合した物で高血糖が続くとHbA1cは増加する。過去の1ヶ月〜2ヶ月の血糖のコントロール状態がわかる。糖尿病以外でも腎不全、ヘモグロビン異常症などで高値になる。ビタミンCやアスピリンの影響でも高値になることがある。
フルクトサミン 血清蛋白が糖化されたもの、血清蛋白のアルブミンは半減期が17日なので、過去1〜2週間の血糖の状態を知ることができる。ただ、低蛋白血症では血糖値が高くてもフルクトサミンは低く出るので注意が必要である
1,5アンヒドログルシトール(1,5AG) これは血糖に類似した物質で体内には一定の量が存在する。血糖値が上昇し糖が尿中へ排泄されると共に排泄されるため1,5AG血中濃度は低下する。高血糖状態で糖が尿に出続けていたか否かを確認するために検査する。血糖コントロールの悪い糖尿病の人は6μg/ml以下となる。また、糖尿病性腎症や腎不全、妊婦の場合は尿中に排泄される糖が通常より多くなる。この場合は糖尿病ではない。
インスリン 血糖値を降下させる重要な唯一のホルモンで膵臓から分泌され、不足することにより糖尿病を発症する。インスリンの生成や分泌の異常を調べ、インスリン依存型orインスリン非依存型の確認をする。インスリンの基礎値が高い場合はインスリン抵抗性糖尿病、異常インスリン症、高プロインスリン血症、インスリノーマ(インスリン産生腫瘍)、インスリン抵抗などの可能性があり、75g負荷試験で低反応を示すのは糖尿病ということになる。
Cペプチド 膵臓からインスリンと同量分泌されるのでインスリン分泌量を確認することができる。(インスリンと共にインスリン前駆体のプロインスリンを構成する物質)糖尿病では低下する。

          -食事療法、運動療法、・・・-


  糖尿病という病気は基本的に運動療法と食事療法が根
  幹です。

  これでコントロールできなければ、薬物療法になるわ
  けです。

  
食事療法

  合併症を見れば絶対厳密に食事療法を守るのは当然で
  すが、大切なのは栄養バランスをとりながら適切なカ
  ロリー摂取と、高脂肪食を避ける事です。
 
  標準体重の維持(BMI指数
をご覧下さい)、空腹時血
  糖値、朝食前尿ケトン体陰性、血清コレステロール、
  中性脂肪値の正常範囲化、血中HbAlc濃度など厳しい
  コントロールが待っています。

  インスリンの作用不足に基づき糖質、脂質、蛋白質の
  代謝異常が見られますから厳しいコントロールは必要
  になります。

 
 運動療法

  
肥満を解消し、インスリンの働きを高めて効率よく血
  糖値を下げるためにも運動は欠かせません。

 
 筋肉は血中ブドウ糖の70%前後を取り込んで処理をす
  る組織で、40歳を過ぎる頃から、人は急激に減量しは
  じめます。これは蛋白質の合成能力が加齢に伴い、衰え
  るためです。筋肉は睡眠中であれ、日中の休息中でも、
  勿論、活動中も血中からブドウ糖を取り込んで代謝して
  います。筋肉がブドウ糖を消費するその役割はとても大
  きいものがあるのです。筋肉が減衰しますと血中のブド
  ウ糖の代謝が進まず、高血糖を呈します。糖尿病には筋
  肉は大きな味方です。

  運動は動的運動(ウォーキング、ランニング等)と静的
  運動(筋肉トレーニングなど)を組み合わせるの良いと
  されますが、過激な運動は高血糖を増し、代謝を悪化さ
  せる場合もあります。医師と相談して適切に決めなけ
  ればなりません。


  合併症がある場合 例えば
糖尿病性網膜症で血管に変
  化がある場合、血管脆弱化、運動による血圧上昇から
  の眼底出血の危険が増大、
糖尿病性腎症の場合運動に
  より腎血流量の低下や蛋白尿憎悪が見られる場合もあ
  る。腎機能低下、高血圧を見るときは食事療法による
  腎不全対策が優先する。

  従って、どんなケースでも素人判断は不可能です。
  よく医師と相談して決める必要があります。



        - 一つの予防は百の治療に勝る -

 ご参考にご覧下さい


◎こちらに掲載させて頂いておりました以下の糖尿病関連追加情報は整理ポストに移動させて頂いております。
* 喫煙と糖尿病* 新型インフルエンザ* 懸念される血管リスク* 糖尿病と膵癌


 
* 日本人と糖尿病;日本人は欧米人と比し、肥満は少ないが糖尿病が多い。日本人のインスリン分泌量は欧米人の約1/2です
 が、農耕民族である日本人にはそれで十分の分泌量でした。 それが、食生活の欧米化で体質に合わない変化がその大きな原
 因と指摘されています。 糖尿病に対処する最善の方法は体重を減らす事であり、それには食事の摂取改善が一番容易で取り
 組みやすい。そこで、まず食生活を改める事に心がけ、運動を習慣化する方向が良いのではないかとスポーツ医学系の教授も
 話しております。運動を習慣化する為には、楽しめて好きになる運動を選ぶ事が大切とも指摘しています。




 * ご飯好きの女性;国立国際医療研究センター研究所のグループによる、男女約6万人の調査(45〜74歳の男女で、その内、
 男性625人、女性478人が糖尿病を発症)によりますと、 「ご飯を沢山食べる女性は、糖尿病を発症するリスクが高い」と報
 しております。 レポートは、「1日4杯食べる女性のリスクは1杯程度の1、65倍、3杯だと1、48倍」とされ、「ご飯に粟やヒエな
 を混ぜなければ、 更に高くなる」としております。 但し、「1日に1時間以上の肉体労働や激しいスポーツをする人では、食べ
 た量とリスクに関係はみられない」としております。その要因として、「米を精白する過程で糖尿病予防に良いとされる食物繊維
 マグネシウムが失われる事などが影響している」 としており、 「ご飯に雑穀を混ぜたり、 副菜などで食物繊維の摂取に努め、
 糖値の上昇を抑える工夫をする事や運動なども大切」と提言しております。




糖尿病 追加情報整理ポスト
* 糖尿病合併高血圧 近年、糖尿病に高血圧が合併する事例が急増しております。高血圧を合併すると、動脈硬化を起こすリスクが高い事は、良く知られております。 しかし、合併により動脈硬化に罹患する危険率は、夫々の疾患リスクの和ではなく、3〜4倍になると指摘されております。 勿論、 脳卒中や心筋梗塞、 腎障害も起こし易くなります。

実際、血圧が高いまま、 血糖値だけを下げすぎると危険であり、 むしろ死亡率が高くなると指摘されております。 血圧を管理しながら、 HbA1cを6、0未満にコントロールする必要があるとしています。 この様に、糖尿病合併高血圧の治療方針は、変わってきております。
* 欧州で承認された「リラグルチド」 日本でも審査中の「リラグルチド」は、インスリンの分泌を促す「インクレチン」というホルモンのうちのGLP1に着目して研究されたものです。 インスリンは血液中のブドウ糖の濃度の上昇に合わせて、膵臓の細胞から分泌され、血糖値を下げますが、GLP1はこの働きを促進し、膵臓の別の細胞から出て 逆に血糖値を上げるグルカゴンの分泌を抑制し、 さらに視床下部に作用して、食欲を抑える働きを持ちます。受容体に作用し、このGLP1と同様の働きを示すのが「リラグルチド」です。(メーカーの説明では、 1回/日の注射で効果が持続するとしております。)日本人の2型糖尿病は欧米人に比べて、インスリン分泌の低下が顕著であり、 インクレチン作用の低下が関与している可能性が高いとする見方も紹介されています。

日本でも2008年07月に承認申請されておりますが、400人を対象にした国内臨床試験の結果では ヘモグロビンA1cの値は、「リラグルチド」を24週投与したグループでは、インスリン分泌を促進する別の経口薬を投与したグループより有意に低下を認めたとしています。HbA1cが平均8、4%の患者264人を対象に 「リラグルチド」と経口薬とを併用する別の臨床試験では、 24週で目標値の6、5%未満に達した人は、 経口薬単独では5%でしたが、 併用では47%を示したとしています。低血糖は重大なものは確認されず、 軽度を含めた発生頻度も、 「リラグルチド」の方が経口薬に比べて、大幅に低下したと報告しております。副作用では他に、胃腸障害が確認されたとしております。
* 糖尿病と腹部膨満感 糖尿病による消化管障害は、全消化管で起こります。胃の場合には、食物が胃の中で溜まり易くなる事により、 吐き気や腹痛、 上腹部膨満感などの原因になります。この胃内での食物滞留は、血糖コントロールを不安定にし、 特にインスリンの治療中の患者さんでは、 薬による効果発現のタイミングを難しくしています。

腸管では腸内容物の停滞傾向は、便通異常により、腸内ガスが発生し易くなります。糖尿病治療薬で、 小腸からの糖吸収を抑える薬を服用しておられますと、腹部膨満感やおならが出易くなります。

腹部膨満感を改善するためには、 食べ過ぎない、運動を適度にする、血糖コントロールを良好に保つ事が大切です。 消化管ガス発生の原因になり易い食べ物では、甘味、炭酸飲料、セルロースを含む豆や芋、大根などを食べ過ぎないように注意しましょう。さらに、冷たいものを飲むと、お腹は冷え、血流低下による腸運動減少により、ガスが増加する結果になります。薬物なども含め、主治医とよく相談の上、適用しましょう。
* 糖尿病と認知症・動脈硬化・癌 糖尿病は増加の一途をたどっているといっても過言ではありません。1988年には 男性で15%、女性では9、9%であったものは2002年には男性23、6%、女性では13、4%に増加しております。 中高年では男性の6割、 女性の4割が糖尿病か、その予備軍と考えられるとさえいわれております。 この糖尿病は、高血圧に替わり、動脈硬化の最大の危険因子になっている事が危惧されております。

日本医師会と米穀安定供給支援機構協賛の食育健康サミットでも、「糖尿病が認知症や癌のリスクを上げている」と指摘しています。研究では、血糖値を正常に保つ耐糖能に異常があり、糖尿病かその予備軍と見られる人では、 異常が無い人に比べて、アルツハイマーのリスクは2、5倍、脳血管認知症のリスクは2、4倍と高い事が報告されております。 また、日ごろの血糖レベル(HbA1cグリコヘモグロビン)の値と癌の死亡の関係では、正常値の人に比べてHbA1cが7%台で2倍、 8%以上では3倍死亡リスクが高く、胃癌の発症リスクも2倍以上になるという結果が出ていると報告されております。
* インスリン離脱 食事療法や運動療法で血糖値が改善せず、インスリン注射に移行するケースが国内では数十万人いると推測されています。 肥満や運動不足などが原因で惹起される2型糖尿病の場合で、インスリン注射による長期治療をしていた患者さんの8割で、 インスリン注射離脱に成功したという臨床試験の報告があります。(1型非対象)

「インスリン離脱希望者36人を対象とした試みで、平均年齢67、8歳、糖尿病歴15、7年、インスリン注射歴平均6年」この対象者に対してインスリンの効き目を改善するピオグリタゾンなど3種類の飲み薬を投与し、初日の最大血糖値が400mg/dl・血液 を超えない様に監視をし、超えない場合には飲み薬の投与を続け、1〜2ヶ月の平均的な血糖値を反映するヘモグロビンA1cが4ヶ月後に7%未満であれば離脱できたと判断するもの。結果は30人(83%)が離脱に成功した。60歳以上では26人中24人が離脱に成功した。(70歳の男性や、毎日80単位のインスリン注射を続けていた53歳の女性も含まれていた。)

離脱に成功した53歳の女性は当時体重75kg・ヘモグロビンA1c8、3%で 副作用の可能性のある全身の倦怠感、 うつ状態に悩まされていたが、離脱後は体重62kg・ヘモグロビンA1c7%前後で安定し、気分も良い様です。(一般に糖尿病の治療はHbA1cが6、5%未満になるように厳格管理を推奨していますが、近年7%前後で緩やかに管理した方が心臓病による死亡率が低いとの研究結果も米国で報告されています)
* 喫煙と糖尿病 近年では認知症の主な原因であるアルツハイマーや、糖尿病と喫煙の関連が分かってきました。糖尿病の場合、喫煙者の方が、非喫煙者の2.5倍も罹患しやすい。これは受動喫煙でもおき、喫煙者と同居する非喫煙者は自分で一日に5〜10本吸うのに相当する健康被害を受けるという報告があります。乳幼児突然死症候群にも喫煙が密接に関連しているとしています。
* 新型インフルエンザ パンデミック(世界的大流行)のリスクであるPhase6をWHOは宣言しましたが、この新型インフルエンザで重症化しやすい基礎疾患として、糖尿病・喘息・心臓病・リウマチが上げております。米国CDCの発表(2009、05、18)の週報では、4〜5月にカリフォルニア州で新型インフルエンザに感染した患者のうち、13%が糖尿病であったとしています。

日本糖尿病協会は「糖尿病そのものが状態を悪化させるのではない。血糖管理がきちんと行われている人は、一般の人が新型インフルエンザにかかる場合と大きな差はない」と冷静な対応を求めております。それでは、良好な血糖値はといいますと、ヘモグロビンA1cが6.5%未満、食後血糖値が170未満を上げており、この値を超えるほど、感染症で重症化する危険性が出てくると指摘しております。 この点に関しましては、何も新型インフルエンザに限らず、通常のインフルエンザでも同様としております。糖尿病の人は感染症に罹ったり、 発熱で体調を崩したりしたときには、それだけ血糖値が上昇し易く、食事も減るなどし、いつもより血糖値は大きく変動し、脱水も重なって重症化し易いとしています。受診は早めにして、血糖値を下げる様に適切に治療を受けてほしいとしています。
* 懸念される血管リスク 糖尿病の治療で、血糖値や血圧、LDLを下げる治療は重要だが、他に懸念されるリスクに血管リスクがあります。このリスクに対応するために国際的な取り組みとして、R3i(アキュバイ)が立ち上げられた。R3iは世界41カ国の専門医が参加しているが、この血管リスクでは「糖尿病の治療が進んだ今も、半分くらいの血管リスクが改善できず、腎障害や壊疽、失明などの合併症を防ぎ切れていない」と指摘しております。

スタチンは1990年代に登場して、 LDLを低下させることは可能になったが、HDLを上げ中性脂肪を下げる効果は不十分であると指摘している。このスタチンについての報告では、「作用の強いスタチンを増量 して糖尿病患者に投与し、LDLを大幅に下げて、心筋梗塞などの心血管疾患の発症率を5年間追跡調査した米国の大規模試験で、発症率は22%減るも、78%のリスクは残されたままであり、スタチンの限界を示している」としています。

東京医大の小田原教授は報告で「脂質治療薬のうちフィブラート系は中性脂肪やHDLによく効く。中性脂肪が高い糖尿病患者にはスタチンと併用すれば動脈 硬化や細小血管障害の併発を防げる」と提案している。 これは欧米で普及している方法であるが、まだ日本での採用する医療機関は少ないとしています。この領域は今後、拡充展開してゆく方向性にありそうです。
* 糖尿病と膵癌 膵臓癌の患者さんの半数以上に糖尿病があるとされ、 糖尿病を指摘された段階で、膵臓癌の検査を受ける事が早期発見の糸口と薦める報告もあります。膵臓は脂肪組織に埋まり、症状が出にくいが、癌はすぐ外に広がり大多数は、進行した状態で発見されております。糖尿病の診断を受けたなら、医療機関に行き、膵臓癌の検査を受けて、確認する事も賢い選択かも知れません。
* 筋肉と ブドウ糖 東京大学医学部と国立健康・栄養研究所の研究チームは、マウスの実験で「肥満に伴う2型糖尿病を治療する場合、 膵臓から分泌されるインスリンが毛細血管を開かせ、血液中のブドウ糖を筋肉に取り込ませる仕組みを改善するのが効果的である」とし、 この方法は「筋肉は身体で最も多く糖を取り込むため、毛細血管の内皮細胞をターゲットとする新治療法の開発に繋がる」と説明しています。 実験の解明結果は米科学誌セル・メタボリズムに発表されました。
* 糖尿病の運動療法 糖尿病の運動療法はその方法に注意が必要です。効果的な方法としては、ウォーキング+ダンベル体操が良いと紹介されております。必要なのは「運動により、インスリンの効き方を高め、インスリンの働きを良くする事で、また、筋肉の増加は血糖コントロールを容易にするメリットがある」としています。

インスリンの効果を高める代表的な運動はウォーキングで、歩き方は散歩程度のダラダラ歩きでは効果が少なく、薦められていますのは 「脈拍がある程度早くなる様に、早足で歩き、20分/回以上・3〜4回/週が効果的」としています。また、筋肉の増強の為に「1キロ程度のダンベルを両手に持ち、椅子から立ったり座ったりの動作を繰り返すのが良く、1キロが重いと感じる場合には、より小さいダンベル或いは、500mlor350mlのペットボトルなどに水を入れて利用するなど工夫する事も出来ます。 &血圧が上がらない様に、力まないでゆっくり行い、最初はスクワットでは無く、椅子からの方法で十分」と紹介されております。
* ベータ細胞 マウスによる実験で確認された内容は、 「膵臓にある組織ランゲルハンス島でインスリンを出すβ細胞(血糖値を下げる細胞)を除去すると、 α細胞(血糖値を上げる細胞)が変化して、 膵臓の機能を回復させる」 というもので、日本のチームが発見し、英科学誌ネイチャーに発表されました。

それによりますと、 「β細胞除去15日後に、 正常なマウスの0、4%としかなかったβ細胞は1ヵ月後に1、2%、10ヶ月後には17%にまで回復し、 生存に必要なインスリン投与も不要となった」というものです。 これは「α細胞を発光するように処置して観察した結果、発光する細胞がβ細胞に変化してインスリンを分泌していた」事で判明 したものです。この際「α細胞も同時に除去した場合には、β細胞は増えなかった」事も報告されています。
* 加齢と糖尿病 加齢に伴い、インスリンの分泌量の減少と、作用の低下が同時に惹起する事で60歳以上の男性の3人に1人、 女性の4人に1人が糖尿病の疑いを強く持たれる」或いは「可能性を否定できない」といわれていますが、高齢者は自覚症状に乏しい為、深刻に考えない傾向にあります。 その結果、知らない間に進行し、糖尿病網膜症による失明や 高血糖と脱水が重なって糖尿病性昏睡に陥るなどの重大な合併症を引き起こす可能性があります。
* 糖尿病と足回り 足の潰瘍や壊疽などの病変は、 糖尿病の約2%の人に見られるとされ、これは糖尿病による血流悪化・末梢神経障害が原因です。(血流が悪化して抹消神経が正常に働かないと、小さな傷や靴擦れなどでも悪化し易く、気付き難い。 その結果、壊疽・切断などを招く事になります。)糖尿病は、足の病変を招き易い事をご理解下さい。 そこで予防の為に毎日お風呂上りなどで、ご自分の足を見る習慣をつけて下さい。水虫・たこ・魚の目が有るようでしたら皮膚科を受診しましょう。更に、肉眼的な病変がなくても、足の痺れ感・異常感・血色が悪いなどがあれば、医師に相談する事が大切です。また、予防の為の靴選びも大切です。靴は指先に余裕があり、甲の部分でしっかり止まるタイプを選ぶように薦められております。
* BOT治療 「治療の初期に使う経口血糖降下薬に、効果が一日続く基礎インスリンを追加する新治療法の有効性が大規模臨床試験で実証されました。」この新治療法『BOT』は一回の注射で効果が24時間持続する基礎インスリン製剤の登場により可能となりました。 治療は比較的早い時期からのインスリン治療を国際糖尿病協会の指針で示しています。即ち「HbA1cが、適切な経口薬と生活習慣病管理下においても6、5%以下を維持できなければ、インスリン治療が望ましい」とするものです。

日本における実態は、導入時の平均HbA1cが10%で高値であり、それは「患者さんが自分でインスリン注射をすることを嫌がり、医師の勧めをためらう事がある」と指摘されています。これまで、日本では経口薬に基礎インスリンを追加するBOT治療は広がりつつありますが、日本人の有効性・安全性を調べた大規模臨床試験はありませんでした。

今回の大規模臨床試験は、2007年〜2009年にかけて約5200人(平均62歳、平均HbA1c 9、1%)に対して、 BOT治療を24週間続け、最終的に約4000人の患者さんについて解析されたものです。「新薬と治療」に発表された結果は、「BOT治療で平均HbA1cは1、5%と低下し、7、6%になりました。平均空腹時血糖値も大幅に下がり、血糖コントロールは著しく改善されました。」治療にあたった医師の評価も有効とやや有効を加えると92%となりました。(体重増加は平均0、8kgで、2、2%の患者さんに副作用が認められ、重い低血糖は0、1%に留まり、いずれも治療で回復した。)

「症状が更に悪化すれば、1日1〜3回インスリンを注射する強化療法への移行が必要」とも某教授は説明しています。
* 妊娠中の糖尿病 妊娠中、母体が糖尿病に罹患していると胎児に影響を与えます。胎児が大きくなりすぎて、難産など母子の危険性があり、新生児の低血糖・子供は将来糖尿病発症の確率も高くなります。
* 糖尿病放置 糖尿病を放置しますと様々な合併症のみならず、癌の発症率も糖尿病に罹患していない人比して2倍の高率であるという事も明らかになってきております。更には寿命さえも10年短いとする考え方もあります。合併症により血管障害を起こせば、眼底出血・失明・腎臓機能低下・透析・末梢神経機能低下・手足感覚・壊疽・心筋梗塞・狭心症・脳梗塞など多くのリスクは格段に高まります。

ある専門家は「日本人の摂取カロリーは50〜60年前とそう変わりなく、異なっているのは脂肪摂取量・運動量です。 そして、糖尿病と診断されても治療を受けない人が多く、 50歳代で半数、 30歳・40歳代では70%が治療を受けておりません。 遺伝などのファクターも有るかも知れませんが、 遺伝は変えられなくても生活習慣を変える事はできます。

食事は全体の摂取カロリー中、脂肪からの摂取を1/4以下に抑え、運動は150分/週(20分/日)程度をまずは目標にする事ができます。」と薦めております。 「糖尿病を予防する為に、肥満を解消し、脂質異常・中性脂肪・コレステロールを正常にし、高血圧を治す事がポイント」としています。



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