脳梗塞・生活習慣病・原因

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- 脳梗塞・生活習慣病・原因 -

 top pageへ>脳梗塞           脳梗塞/生活習慣病/原因(大脳・小脳・脳幹)

     脳梗塞という病気

     脳梗塞という病気は脳の血管が動脈硬化で厚く狭くなったり(内径が狭まる、弾力性が落ちるなど)、血栓

     が形成されるなどして、詰まってしまう脳血栓と、主に心臓など脳以外の血管に出来た血栓が血流に乗って

     脳血管に入り込み、詰まらせる脳塞栓に大別されます。


     
脳血栓という病気は高齢者、高血圧既往歴の人に多く、病気の発症は徐々に起こり、段階的に増悪します。


     
脳塞栓という病気は比較的若年者に多く、心房細動、心弁膜疾患が原因となりうると考えられています。経

     過中、二次的に出血を起こす事があります。病気の発症は急激で一気に病状は進行します。


     頭痛に伴って徐々に手足がしびれる、物が2重に見える、言葉が出てこないなどのいわゆる随伴症状が見ら

     れる場合は脳梗塞という病気の疑いもあります。  


     
大脳の働き

     大脳は全身の器官、言語機能、運動機能をコントロールし、本能や感情を司り、記憶します。大脳皮質は情

     報伝達をするニューロンが140億、脳全体では千数百億にものぼる量が神経回路網を作っております。

     そして前頭葉は思考、判断、記憶、計算を、頭頂葉は皮膚知覚などの感覚を調節し、側頭葉は音、情緒、感

     情などを調節し、後頭葉は資格を調節するなどに機能が分布しています。さらに運動中枢(口や舌、手足の

     動きを調節)、運動性言語中枢(話す言葉を調節)、感覚性言語中枢(言語理解)などの重要な機能が分布し

     ています。


     
小脳・脳幹の働き

     一方、
小脳は身体の平衡感覚を保ち、大脳からの運動命令を全身に伝え、脳幹は生命活動に関するすべて

     の神経が集まっています。小脳皮質には神経細胞が50万個/o×oという膨大の数の回路網をつくっており、

     刻々と大脳指令を情報処理しています。


     
脳幹は間脳、中脳、延髄、橋からなり、人間の基本的な生命現象を維持する神経が集まっています。

     視床は間脳の一部であり、よく聞きます視床下部は自律神経系やホルモン系の働きを司るとともに、体温、

     睡眠、性機能などの中枢としての役割も担います。


     
脳梗塞という病気の発症

     脳梗塞という病気は脳に血流低下が生じ脳血流量が 正常の約1/3に低下するとその病巣部位に応じて神経

     症候(病気の症状)が出現してきます。この血流量低下が短時間内に回復すれば何事も無かったかの様に症

     候は喪失しますが、 血流量がさらに低下したり、又その状態が持続すれば脳には不可逆変化(戻る事が出来

     ない)すなわち梗塞が出現します。 閉塞したその先の当該組織はその一部分などが壊死を起こすなどの大き

     なダメージをうけます。
脳梗塞という病気によりこの大脳、小脳、脳幹などの機能が侵される事になります。




◎こちらに掲載させて頂いておりました以下の脳梗塞関連追加情報は整理ポストに移動させて頂いております。
*一過性脳虚血発作 *頸動脈狭窄 *頸動脈ステント留置術 *血栓溶解薬「tPA」保健適用 *tPA *脳卒中対策基本法の原案策定 *リハビリ装置開発 *発症後2時間以内 *脳卒中の予防と問題 *血栓回収 *抗血小板薬シロスタゾール *心原性脳塞栓症 *朝食と脳梗塞・心筋梗塞 *リハビリ



     
* 抗凝固薬ダビガトラン;心房細動が有る場合には、心臓内に血栓が出来易い。この血栓が脳に飛び、脳の

     血管を塞栓する心源性脳塞栓症は、脳梗塞の中でも重症化し易い事が知られております。 そこでご高齢の

     方を含め、心不全、高血圧、糖尿病、脳卒中既往の場合には、抗凝固薬の服用が有効とされます。良く知ら

     れるワーファリンは高い有効性はあるものの、効果と安全性が保たれた至適用量の決定は難しく、定期的な

     血液検査が必要になります。更に、他の薬との相互作用やビタミンKの影響を受ける為に納豆や青汁・クロレ

     ラなどの飲食には注意や制限が必要になります。 抗凝固薬ダビガトランはワーファリンとは 作用メカニズム

     異なる為、ビタミンKを多く含有する食品との相互作用がないとされ、それを控える必要は無いとされており

     ます。また、ワーファリンに必要であった定期的な血液凝固能検査も必要ではありません。但し、腎排泄型の

     薬物の為、腎機能の確認が必要であり、 薬価もワーファリンよりも高価である事も知っておく必要があるかも

     しれません。(心源性脳塞栓症もご参考にご覧下さい。)




     * ボトックス(ボツリヌス療法);厚生労働省は2010年10月、 手足の筋肉のツッパリ(痙縮)への適応拡大を

     承認しました。痙縮は脳卒中の後遺症に多く見られるもので、ボトックスを注射するボツリヌス療法はリハビリ

     や介護に役立つと期待されております。今回承認された手足の痙縮は、「脳卒中の後遺症や頭部外傷・脊髄

     損傷などが原因で、 手の指が握ったまま、或いは肘が曲がったまま、足先が伸びたままになる」症状に対し

     のものです。(これらは、日常生活に支障が出る・リハビリの障害になる事があります。)日本では、脳卒中

     は死因として減少していても 、助かった場合の後遺症が大きな問題となっております。 要介護原因としても、

     脳卒中による後遺症は 大きなウェイトを占めており、 脳卒中の慢性患者の約半数近い人が痙縮を持つと推

     計されております。 徳島大学医学部の某教授(神経内科)によりますと、 「数回の投与とリハビリを組み合わ

     る事で、 指の曲げ伸ばしが出来る様になったり、歩行が速くなったりした。 多くの人にこの治療法を知って

     しい」として、今後のより良い展開に期待をにじませております。


     
付記/ボツリヌスの療法の効果@手足の筋肉が柔らかくなり、動かし易くなるA日常生活の動作がし易くなる

     Bリハビリが行い易くなるC関節が固まって動き難くなったり、変形するのを防ぐD痛みを和らげるE介護の

     負担が軽くなる





     
脳梗塞関連検査値・基準値

     
HDL-コレステロールC反応性蛋白


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- 脳梗塞という病気の障害 -


 脳梗塞という病気を 起こしますと、 梗塞を起こしたその

 先は血液が供給されなくなり、脳の一部分が壊死を起こ

 してしまいます。多くの場合梗塞巣が右側なら左半身左

 側なら右半身が、に運動障害や知覚障害を引き起こしま

 す。又、左の大脳に梗塞を起こした場合は失語症を伴い

 易いのも特徴です。 脳梗塞を起こした場所により、 その

 病気の症状が異なります。軽度ですむ場合も有りますが、

 脳梗塞を起こしたと言う事実は、 血流の状態が明らかに

 問題があり、 今後、医師の指導の下、 正しく、厳密に管

 理されないと、 大事故に繋がる可 能性があるでしょう。

 その時は待ったなしの一刻(1分1秒)を争う状態となるで

 しょう。


       
- 脳梗塞という病気の種類 -


 脳梗塞という病気は従来その血管閉塞メカニズムによる

 分類から脳血栓症、脳塞栓症、血行力学性脳梗塞となっ

 ておりましたが、今は原因による分類で
アテローム血栓

 性脳梗塞
ラクナ梗塞心原性脳塞栓症に分類される事

 が多くなってきました。


 
アテローム:粥状物質/増加傾向にある

 
ラクナ:水の溜まった穴の意味/減少傾向にある

     剖検脳で多数の液体を含んだ小さなくぼみと

     してみられる梗塞を病理学者がラクナと呼ん

     だのがはじまり。
 
 
心原性:心臓由来の栓子が原因で生じる

-脳梗塞の発症-
       -脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の比較-

脳梗塞  脳出血 くも膜下出血
失語 まま、ある まま、あるが
分かり難い
まれ
片麻痺 発症直後から
ある、進行す
る事多々
発症直後から
しばしばある
発症直後は
ない
血圧 正常〜高血圧 高血圧 正常〜高血圧
意識障害 無い事、多々 多々有り、
悪化も多々
一過性で確認
される
頭痛 軽いor無い しばしばある 激しく、しば
しば
発症状況 休息時、多々 活動時、多々 突発性
前駆症状 しばしばある 無い 無い

     -高血圧、心臓病、糖尿病などの病気に留意-


 何よりも病気予防が第一と言う事がいえます。日頃の節

 度ある食生活、嗜好品、規則正しい生活リズム、心臓に

 負荷をかけず、生体に負荷をかけすぎず、脳に負荷をか

 けすぎないと言う事が大切でしょう。

 勿論、酒、タバコ、過食、過栄養、過労、夜更かし、塩

 分、糖分、尿酸値、熱い風呂、なが風呂・・・・

 どれをとっても摂生すれば自覚すれば出来る可能な病気

 の予防策になります。遺伝性のものは別ですが、努力に

 より肥満を避け、健康体を保つ事が可能でしょう。

 定期健康診断の結果もよく理解して、活かしましょう。

 なにより高血圧糖尿病、心臓病があればまずこの病気の疾患の対策を優先してとらなければなりません。該当する病気が

 なければ、それらの病気などに罹患しない様に節度のある生活を守る必要があります。



 * 予防できたはずの脳卒中;ある病院で実施された2008年9月〜2009年8月までの実態調査によりますと、脳卒中患者の

 約半数が高血圧などの危険因子の治療を受けていなかった事が判りました。男性149人、女性89人を発症時に遡って原因

 などを分析した結果得られたものです。報告では発症するまで健診を受けなかった為に危険因子(高血圧・高LDLコレステロ

 ール血症・心房細動などが多かった。) が発見されていなかったものや、 発見されても未治療のまま放置していたなどが46、

 2%を占めていました。年代別では59歳以下の危険因子未治療率が52%(特に働き盛りの男性では、発症前に職場健診で

 危険因子が発見されているにも拘らず、仕事の関係で治療できなかった例が多い)、独居高齢者の場合は、脳卒中の知識不

 足や通院介助が無い為に 健診や治療を受けられず、 発症に至ってしまったケースまでありました。 因みに定期的な通院や、

 健診受診歴のない人は、ある人に比べて脳卒中を発症する危険性は30倍も高かったと報告されております。




 * 脳卒中で突然起きる症状は片方の手足や顔半分の麻痺・痺れが起きる。ろれつが回らない、言葉が出ない、他人の言う事

 が理解できない。力はあるのに立てない、歩けない、フラフラする。片方の目が見えない、物が二重に見える、視野の半分が

 欠ける。経験した事の無い激しい頭痛がする。などです。



 *
睡眠中の喪失水分;思った以上に、人は睡眠中に水分を喪失しています。それは汗と呼吸によるもので、その量は500mL

 〜1Lになるとされております。(この量は呼吸で失われる水分も含まれております。
就寝前の水分補給の量は、汗によるもの

 です。) 脳梗塞や心筋梗塞が起き易いのは特に早朝である事は良く知られるところです。 午前4時〜午前8時頃にかけては、

 血液の濃度が最も高くなっている為、状態は悪く、血液の流れが良くありません。その為、血管は詰まり易いとされております。

 就寝前のコップ1杯の水(弱アルカリ性の軟水が良い)を飲む事や、夜中にトイレに行った際、うがいと同時に水を補給する

 も良いかも知れません。 スポーツ選手を対象にしたテストでは、1回に飲む水の量は、200mLを超えると吸収が悪くなる事も

 分かっています。日中でもそれを考慮し、可能ならば30分おきにコップ半分くらいを飲むのが理想的と紹介されております。




 
* 就寝前の水分補給;就寝中は普段、平均するとコップ一杯程度の汗をかくといわれております。体内水分量は成人で約60

 %、高齢者は約50%(筋肉量の減少による)とされ、高齢者は、わずかな事で脱水状態を起こし易い。水分が不足すると血液

 に影響を与えます。 明け方はアドレナリンの分泌量が増加する為、それでなくても水分が減ります。午前4時〜午前8時は脳

 梗塞が起きる危険性が高い理由は、そんなところにも有ります。就寝前にコップ1杯程度の水を補給しておく事は良い事です。

 夜間の頻尿を気にして、水分摂取を抑える方がいらっしゃいますが、どの様に思われますか?夜中にトイレに起きた時に口に

 含む程度に飲むだけでも脳梗塞を予防になると紹介する資料もあります。 或いは、経口補水液やイオン飲料は、余計な利尿

 を起こさないとも紹介されております。イオン飲料の場合には、口の中に糖分が残らないように嗽の必要があります。また、朝

 起きた時に水を1杯飲む事も脳梗塞の予防に繋がります。 血圧の高めの人や動脈硬化などの疑いのある人は、睡眠前後の

 水分補給が薦められております。


 
* 早朝高血圧もご参考にご覧下さい。


 * 眼底検査もご参考にご覧下さい。



脳梗塞 追加情報整理ポスト
* 一過性脳虚血発作 一過性脳虚血発作「脳の虚血により一時的に麻痺などの神経症状を呈するが、ある時間内にまったく症状が消失してしまう状態」です。それは細い血管が詰まったが、回復が良好であったり、頸動脈や心臓などに血栓ができ、それが脳内の血管にとび、血管を閉塞して症状が出現するも、その血栓が何らかの理由により、閉塞状態が解消してしまう状態で、その結果の脳梗塞に至らないケースです。しかし、これは治癒した、たいした事はないと考え勝ちですが、実は脳梗塞の予兆として重要な事象です。即刻の脳梗塞と同様の検査、治療をすることが肝要になります。頸動脈や心臓に血栓ができていないか、血栓ができやすい病態が無いのかを調べ、適切な対処をする必要があります。
* 頸動脈狭窄 頸動脈は顎の少し下で内頸動脈(脳へ)と外頸動脈(顔面や頭皮へ)の二本に分かれ、この部分に狭窄がよく起こる。一般的には高度の狭窄はたとえ偶然に発見されたものでも手術を実施するほうが将来的にも脳梗塞になりにくいことがわかっております。さらに、中等度の狭窄で既に脳梗塞の原因になったものも手術をしたほうが良いということもわかっております。正確な狭窄率を知り、高血圧、高脂血症(脂質異常症)、糖尿病などの危険因子を正しく、厳しくコントロールすることが重要です。近年では通常の手術以外にも血管内手術(ステント関連術)も実施されております。
* 頸動脈ステント留置術 脳や顔に血液を送る頸動脈がコレステロールなどにより狭窄を起こし易い事は前述致しました。この狭窄した頸動脈に、ステントを循環器内科で設置したという「頸動脈ステント留置術」が紹介されております。ステント留置術は足の付け根の血管からカテーテルを通して、頸動脈の患部に導入し、バルーンを膨らませた後に、ステントを留置する方法ですが、これを循環器内科で成功させたというもの。2008.04には頸動脈用ステントと共に、術中に剥がれたプラークの小片を捕捉するフィルターが保険適用となっており、脳梗塞の合併症のリスクをより減らすという事で普及しつつある様です。局所麻酔で済み、治療の跡も殆ど残らないと評価されております。従来は、血栓を作りにくくする薬の服用か、全身麻酔により、血管を切開してプラークを除去する内膜剥離術が適用されておりました。
* 血栓溶解薬「tPA」保健適用 脳血管に詰まった血栓を溶かす血栓溶解薬「tPA」が保健適用になっております。臨床試験でも、tPA治療により患者さんの社会復帰は1.5倍になるという結果も得られておりますが、 tPA治療は発症から3時間以内に治療を開始しなければ、 効果が十分に得られません。 現状では諸般の事情によりこれが可能なのは、結果的に3割程度に留まっております。2007年には4700病院中、急性期の患者を受け入れている病院は3割であり、その半数は専門医が2人以下、24時間体制でtPA治療が出来る病院は全体の1割程度でした。
* tPA 組織プラスミノゲン活性化因子はもともと血液中にある酵素です。心筋梗塞の治療薬として使用されてきましたが、2005年に脳梗塞への適応も承認されております。 東大医科学研でのtPAの実験では、「足の血管を閉塞させて筋肉を壊死させたマウスにtPAを投与した結果、約3週間で血流がほぼ戻り、筋肉の再生と歩行などの機能回復が促進された事を確認」しています。 この報告は「tPAを使用して壊死組織の再生を期待できる事を示している」事の研究報告であり、大きな意味を提示しています。「tPAは壊死した組織を再生させる事が出来る事をマウスの実験で証明したが、 それ以外にも、心筋細胞や神経細胞の再生にも応用可能だと思う」とコメントしています。 「tPAは既に臨床に普及しているものですので、 安全性の課題は少なく、実現性が高い」 としています。 (「壊死組織の再生メカニズムに関しては、 プラスミンは別の酵素を活性化し、骨髄由来の様々な細胞が、壊死した組織の周囲に集まる。これらの細胞の中には血管新生や組織の再生を誘導する血管新生因子を作り出すものがあり、壊死した組織の再生が促進される。」「脳梗塞に関しては、tPAの投与により体内にできるプラスミンという酵素が脳の血管に詰まった血栓を溶解し、 血液の流れを回復するために脳梗塞の発症から時間を経ずにtPAを投与すると社会復帰できる可能性が高まる」とも説明されています。)
* 発症後2時間以内 前述のtPAによる治療は、3時間以内であれば有効とされますが、tPA治療の準備に1時間程度掛かるとされています。 従いまして、受診までの許容時間は、発症後2時間以内とされております。脳梗塞の大きな原因とされているものに、動脈硬化、心原性脳塞栓症が上げられております。更には、一過性脳虚血発作も脳梗塞を起こす前駆症状(一時的な半身麻痺、言語障害、視野狭窄など)とされ、例え症状が1時間以内で収まっても、即刻、神経内科・脳外科などに受診の必要が有ります。脳梗塞や、関連疾患は高血圧糖尿病などの生活習慣病が強く関係しております。 加齢によりリスクは高くなります。生活習慣病の予防に留意して下さい。
* 脳卒中の予防と問題 近年、脳卒中即ち脳出血・脳梗塞では、脳出血が減少し、脳梗塞が8割近くを占めるようになりました。 脳梗塞の再発を予防するためには抗血小板薬・抗凝固薬を医師の指示に従い、飲み続ける事が大切ですが、喫煙・飲酒・塩分の摂取などや、適切な運動をする事、高血圧・糖尿病・不整脈などの治療も大切になります。 短時間の軽い麻痺や言語障害を伴う一過性脳虚血発作は治療タイミングを逸さなければ、その後の脳卒中を1/3に抑制出来るとしています。血栓溶解剤tPAによる適時適切な治療により、多くの命が救命され、4割が社会復帰できています。(現実の問題は、治療できる病院への迅速な救急搬送対応に課題が残っている。/ 現状ではtPAの治療が出来る病院が公表されている都道府県は半数以下であり、 tPA治療可能施設を把握している消防本部は2/3とされています。)tPA使用症例の地域間格差も大きく、 最も多い香川県と最も少ない岩手県では、4倍もある。tPA使用施設の評価と一定水準以上の医療機関の開示は急務です。
* 血栓回収 脳梗塞治療に血栓を回収する新機器が開発され、 2010、04に厚生労働省に条件付で承認されました。この機器は脚の付け根の動脈から直径約1oのカテーテルを挿入し、脳血管の梗塞部位に至らせ、管内から形状記憶ワイヤを繰り出して、血栓に絡めてカテーテル内に回収してしまうもので、発症後8時間以内に使用するのが原則とされています。 使用制限条件としては(国内臨床試験無しの導入の為)@脳血管障害の治療に十分な経験のある医師が、脳卒中センターで使用する事A市販後に結果を検証するなどです。承認された機器は米国コンセントリックメディカル社「Merciリトリーバルシステム」です。因みに2005年に承認されたtPAは発症後3時間を経過して投与すると 出血の危険性が高まる為、 脳卒中センターでの治療は脳梗塞患者全体の1、5%に留まっている現状にあります。
* 抗血小板薬シロスタゾール 従来、脳卒中に占める脳出血の割合は、 脳梗塞よりも高い傾向に有りました。 しかし、 近年の傾向では、 脳卒中に占める脳梗塞の比率は70〜75%と考えられており、その様相が変貌しています。しかも脳梗塞で入院した人の約1/3は再発患者さんであり、再発を防ぐ重要性はとても大きい。抗血小板薬シロスタゾールはアスピリンに比し脳卒中の予防効果が高く、合併症である出血の頻度の低い薬剤として、注目されております。脳梗塞を起こす人は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの基礎疾患を持っている人が多く、これらの病気の治療をキッチリの行い、 喫煙や飲酒を控え、適度な運動やストレスを溜めない生活管理も重要です。 シロスタゾールを服用するに当たっては、 これらの生活管理を適切に行う事が大切と指摘されております。「抗血小板薬は血管の内側に溜まるアテローム(粥腫/コレステロールなど)血栓性脳梗塞や、ラクナ梗塞の再発予防に使用されます。 心原性脳梗塞症の予防には別の薬剤が使用されます。」 「米国で開かれた国際脳卒中学会での発表内容では、 心原性を除く脳梗塞発生患者2757人を1〜5年間アスピリングループとシロスタゾールグループに分けて追跡調査しました。 その結果、 試験期間中に脳卒中を起こした人はアスピリン119人に対し、 シロスタゾール82人とその危険性はアスピリンより26%低く、脳梗塞後の患者が惹起し易い心筋梗塞や心不全、 狭心症などもシロスタゾールでは少なく、更に、出血のリスクも54%低かったと報告されました。」 「シロスタゾールには、抗血小板作用以外にも、血管の壁を修復する作用や、血管を広げる作用もあると考えられております。 その一方で、 副作用は頭痛、動悸などがアスピリンよりも高く、これは、血管拡張作用が血管や心臓の働きを活発にした為ではないかと、考えられております。副作用の為に、服用を中止する人もおります。」
* 心原性脳塞栓症 脳梗塞には心原性が多いのですが、これは心房細動が原因で生じた大きな血栓などが脳に飛び、血管が詰まる為に起きます。 これらの患者さんには従来、抗凝固剤としてワーファリンが広く処方されてきました。 このワーファリンは血中濃度の管理が大変で、食べ物の制限もあります。

2011、1月に承認された抗凝固薬プラザキサ(ダビガトラン)は安全性が高く、 血中濃度のチェック不要などとされ、高く評価されており、期待されております。プラザキサは血液凝固の最終段階で働く蛋白質分解酵素を直接阻止する事で血液の凝固を防ぐとしています。国立病院機構大阪医療センターのセンター長は「ワーファリンでは注意しなければならない脳出血のリスクも、プラザキサは大幅に低くなる事が分かった」と話しております。東京女子医大の某教授も「プラザキサは半世紀続いたワーファリンに代わり、新時代を切り開く薬で、高齢者に多い重症脳梗塞を大幅に減らす事が出来そうだ」と期待を寄せています。
* 朝食と脳梗塞・心筋梗塞 脳梗塞や心筋梗塞は、午前中に多々発症する事は知られておりますが、「朝食を食べないケースの方がよりハイリスクである」とする研究報告があります。 それによりますと、「朝食を摂らない場合、血栓を出来難くする血管の蛋白質の量が減る事が関わっている」と指摘するものです。女子栄養大学血栓止血学の某教授は、 血栓の形成に関わる酵素の働きを抑えるトロンボモジュリン(TM)という蛋白質に注目し、マウスによる実験の結果から確認したもので、 「朝食を摂るマウスでは人での午前中に当たる時間帯にTMの量が最も高まった。一方、朝食を摂らないマウスでは、TMの量は人での夜の時間帯にピークとなり、午前中になると減少した。」それにより「血栓症には様々な要因があるが、朝食を食べないとそのリスクが助長されるのではないか」と報告をしております。
* リハビリ 後遺症の残り易い脳卒中は、QOL(生活の質)維持の為に、リハビリは欠かせません。発症後3週間の急性期、半年までの回復期、以降の維持期で考えますと、回復期までは病院などで集中的なリハビリを行い、それ以降は自宅で機能維持を目標にした在宅リハビリになるのが一般的です。御高齢で、後遺症が加わると考え方もネガティブになり易く、閉じこもりや寝たきりにもなりかねません。「大切なのは関節可動性の確保ですので、椅子から立ったり座ったりを繰り返すだけでも関節や筋肉の柔軟性や血流の循環に繋がる」と某理学療法士も助言しています。工夫する事で、日常生活も少しずつでも自活の可能性が高まります。

「例えば、身体を洗う場合、バスタオル2枚を両端で結び、たすき掛けの様にからだにまき付けて行なうなど料理や着替え・食事などの日常動作を工夫するこつやグッズの活用で、徐々に自活の幅を広げて頂きたい」 とも述べています。 動かしていない筋肉や関節が硬くなると、 在宅リハビリの大きな障害になります。鍼灸治療も利用できます。ご自分の出来る範囲で、無理のないリハビリを選択してください。



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